なぜ私たちは背景がボケた写真を好むのでしょうか?
理由は単純です。
人差し指を顔の前にたて、指の中心を見てみてください。
その時、指の後ろにあるものはどうなっていますか?
ボケていますよね?
背景がぼけた写真というのは、私たちが日常的に目でみているものに限りなく似ているため、好む傾向にあるのです。
前書き
写真を始めたばかりのほとんどの人は、最初にボケ撮影に挑戦すると思います。
この記事を読んでいるあなたも一度は撮ってみたいと思ったことがありますよね?
今回は、ボケ撮影のテクニックと与える印象の違いについて解説していきます。
ボケとは?
ボケとはレンズの焦点をあえてずらすことによって、被写体の前や後ろにあるものをぼやけたように撮るテクニックのことを指します。
被写体のみにピントを合わせることで、写真や映像見た人を視覚的に被写体に誘導することができます。
<記事>ボケ写真のカメラ設定はこちら!
写真においてのボケ
写真を始めて最初に撮りたくなるのが背景がボケた写真だと思います。
ボケ撮影は初心者から上級者まで多くの人に愛されており、写真に深みを与え、印象を操作することができます。
以下の比較画像を見てください。
左側の写真では背景がボケていることにより、自然と目が被写体である花に注目します。
それに対して、右際の写真では、背景が十分ボケていないため、余計な情報が多く、何が被写体なのかがわかりづらいです。
背景と同じくらい大事なのが前景です。
しかし、前景を使用する人は背景に比べてかなり少ないと思います。
前景も背景と同じように、写真に写る、あまり重要ではないものを隠し、みている人がより被写体に注目するように使われることが多いです。
以下の比較画像を見てください。
この写真では、鳥居と寺が被写体のため、その前にある道にはあまり目がいかないようにしたいです。
右側の写真を見てみると、鳥居、お寺、道の差別化ができていないため、被写体以外のものにも目がいってしまいます。
それに比べ、左側の画像では、道を前景としてボカすことで、鳥居とお寺のみに注目するように撮られています。
このような小さな工夫で被写体の魅力をより引き出すことができます。
映像においてのボケ
ボケの印象は写真の方が強いかもしれませんが、映像でも大きな役割を果たしています。
映画館などで上映されている作品を違和感なく自然に見れる理由は、撮影時に様々な工夫がされているからです。
もちろん、ボケ撮影もその一つです。
F値を低い数値に設定しておくことで、ボケをうまく演出し、被写体に自然と目が行くように撮られています。
GRAPHIXのクリエイターの映像でも、特定のものに注目して欲しいときにはこのテクニックをよく使用しています。
被写体を背景から浮かび上がらせたい時に、F値を大体4以下に設定し、背景をぼかして撮影しています。
私たちの映像では、背景だけでなく前景も頻繁に利用しています。
カメラの近くに何かを置き、被写体をその後ろから少しずつ登場させることによって、視聴者に何が出てくるんだろう?といったワクワク感を与えることが可能です。
<動画>もっと詳しいボケを使った撮影テクニックはこちら!
まとめ
ボケとは前景や背景のピントをあえてずらし、ぼやけさせるテクニック。
前景や背景をボカすことで、被写体に誘導できる。
映像では全景を使い、被写体を少しずつ登場させることでワクワク感を与えられる。
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